多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

「深い学び」とは何か。いかに生むか。2 振り返りの威力!

「深い学び」といって脳裏に焼き付いているのは、

去年の校内研修で観た、この動画。

中学校理科の授業後に、田村学氏が生徒に問うのです。


「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて:校内研修シリーズ №25

「ヒトはチンパンジーとオランウータンのどちらに近いか」という授業。

その終わり方が表面的で浅く感じたという田村氏。5分20秒から。

T「どうだった?」

S「オランウータンよりチンパンジーが近いことに納得した。」

T「どうして?」

S「えっ?」・・・納得感はあったが、それがどういうことかというところまでは明確に至っていない。

S「自分の感覚だけでなくて、誰もが分かる数字で示されたから。」

S「脳の割合だけでなく、遺伝子など、いくつかの理由があったから。」

S「骨格のこと、割合のこと、遺伝子のことと、順番に学んだから、よく分かった。」

 

 なるほどなるほど。 そして、さらに問う。

T「振り返ってみてどうだった?」

S「丁寧に振り返ったら、先生のまとめが納得になった。」

S「理解が深まった。」

T「理解が深まるって、どういうこと?」

S「え?深まった?」

S「そうだ、脳の重さの割合は、きっと遺伝子で決まるんだと思う。

 学んだことの関係性に気づくことができた。

 それが深い理解ってことかな。

 関係性が見えてくると楽しい。

 印象に残るし、テンションが上がる。

 きっと人にも自信をもって説明できそう。

 自分の言葉で話せそう。」

 

丁寧な振り返り。熟考。

「振り返り」「振り返り」って言うけど、

これが振り返りなんだ!!!!!こんなに深まるものなんだ!!!!!

 

本寺で自分が納得したことを言うだけでなく、

どうして納得できたのか、何がそうさせたのかまで考えてみる。

(「~さんの説明で、〇〇ということに納得できました。」というふうに書けるようには指導してきたけど)

 

さらには、「振り返ること自体を振り返り」

メタ認知、いえ、メタ振り返り!(笑))

①脳の重さの割合 と 遺伝子 に関係がありそうなこと

②理解が深まるとはどういうことか

に気づいた!

 

テンション上がったのが伝わってきた。

これを聞くと教師もテンション上がるはず!

 

振り返りの威力・・・

問いの威力・・・

 

こういうことが、授業内で、できるだけどの子にも起こるようにしたい。

そのためにはどうすれば・・・

 

「振り返りを 振り返る」時間の確保  方法の確立

先生が問うたり  自問自答したり  友達と問答したり。

そのうちに、深いメタ認知ができるようになる。

メタ認知のよさ 快感に気づく。

 

このブログも、書くとメタ認知できるから、その快感を味わいたくてしているところがあります。

 

・・・こういう「メタ認知を促す問い」を、

この前T1でやった道徳の授業でもしたかったのに、

計画が甘くて全然時間が足りなかった。不甲斐ない。

この悔しさをバネに、また精進します。

 

特別支援では、時間にゆとりを作りやすくて、割とこのような問いはしやすいです。

とはいえ、今振り返ると、具体で挙げられない・・・

意識がまだまだ足りないなあ。記録とっておこう。

 

おっと、思い出しました、

2年生の道徳の授業(テーマは友達)を見たときに、「友達と仲良くしたい」と振り返りで書いていた去年の教え子に、「例えばどういうこと?」と問うてみました。

すると、「やさしく話したい」と言っていました。

 

理想には遠く及びませんが、

この程度の「追加の問い」でも、しないよりははるかに深まると感じました。

 

まずはこれを1人との授業で、そして35人との授業で実現する!

 

つづく。