多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

道徳科の内容22項目を読み直してみる 1~2

A 主として自分自身に関すること

1 善悪の判断,自律,自由と責任

〔第1学年及び第2学年〕 よいことと悪いこととの区別をし,よいと思うことを進んで行うこと。

〔第3学年及び第4学年〕 正しいと判断したことは,自信をもって行うこと。

〔第5学年及び第6学年〕 自由を大切にし,自律的に判断し,責任のある行動をすること。

(中学校) [自主,自律,自由と責任] 自律の精神を重んじ,自主的に考え,判断し,誠実に実行してその結果に責任をもつこと。

 

 

・前回のブログで書いたように、何が「よいこと」「悪いこと」かは、時代や文化、地域や家庭等によって、また、立場によって変わるよね。

 

・それでも、殺人、窃盗、売春、詐欺、等、現代の多くの社会で「悪い」とされていること、現代の多くの人が「悪い」と思うことはありそうだ。同様に、「よい」とされることもある。この22項目もそれに含まれるだろう。

 

・多くの人から賛同される「よいこと」について、いつでも、どんな時でも「進んで行う」べき?そうとは言えない時もありそう。例えば…地域のゴミ拾いやあいさつ運動を、自分や家族の体調が悪い時や、吹雪の日にもする方がよい?授業中で人が廊下にほとんどいない時に大急ぎでトイレに行きたい場合、それでも廊下は走らない方がよい?乱れているトイレのスリッパを揃えると、いつも揃えない人は成長しないかもしれない。

進んで行うことで何がどうなるのかな。

 

2019/08/26 追記 ・「よいこと」と「正しいこと」はどう違うのだろう。

これは深そうだ。

・人はどうして悪いことをしてしまうのだろう。特に、悪いと分かっていてしてしまう場合。

 

・「正しいと判断したことは,自信をもって行う」とあるけど、自分が正しいと判断した場合はどんな判断でも自信をもって行うべき?いつも自分基準でいいの?

 

どんな場合なら自信をもって行える?自信をもって行うためにはどうすればいい?

 

・そもそも自信って何だろう。それと、自信って、もてと言われてもそう簡単にもてるものではない気がする。根拠のない自信が簡単にもてる人もいるけど、そうでない人もいる。

 

・「自由を大切に」と言われても、とても自由を大切にできるような環境にいない子もいる。

 

・「自律的に判断し」と言われても、学校は実はそのような機会が少ないのでは?家庭でも地域でもそうかも。

 

・「自由」って何だろう。どんな状態、どんなことが自由なんだろう。自由だと、逆に不自由に感じるというジレンマがありそう。例えば、制服。宿題。作文のテーマ。

 

・「結果に責任をもつ」とはどういうことだろう。花瓶を割ってしまったら、自分の非を認めること?反省すること?謝罪すること?弁償すること?

 

・「責任のある行動をする」とはどういうことだろう。そういう責任がもてる行動ということかな。無責任な行動とは、何かあっても責任がとれない行動のことかな。でも、そもそも子どもは、子どもだから責任を免除されていることが多いよなあ。責任をとるのは保護者。…それとこれとは違うのかなあ。

 

・「自律の精神」「自主的に考え,判断し,誠実に実行」…うんうん、ここには納得です。どうやったらできるようになるかなあ。今の学校に、社会に、本気でこれを養おうとしている大人はどれくらいいるのだろう… 管理してばかりのような気がする。

 

 

2 正直,誠実

〔第1学年及び第2学年〕 うそをついたりごまかしをしたりしないで,素直に伸び伸びと生活すること。

〔第3学年及び第4学年〕 過ちは素直に改め,正直に明るい心で生活すること。 〔第5学年及び第6学年〕 誠実に,明るい心で生活すること。

(中学校) [自主,自律,自由と責任] 自律の精神を重んじ,自主的に考え,判断し,誠実に実行してその結果に責任をもつこと。

 

・どうして人間はうそをついてしまうのだろう。不都合なことを回避するためかな。それが一時しのぎにしかならないと分かりそうなものなのに、どうしてうそをついてしまうのだろう。小さい子ほどそれが分からないからかな。切羽詰まっている時ほど、その場しのぎでもいいと思ってしまうからかな。

人からの信頼を失い、後悔したり、良心が痛んだり、そのような経験をしてやっと気付いていくものなのだろう。(本質に迫れる授業、私はできていなかったな。反省。)

 

・「うそをつくこと」「ごまかしをすること」は、どんな時でも許されないのかな。相手を傷つけないために言う、悪気のない嘘は(英語でもwhite lieというらしい)、仕方がなさそう。例えば、「あなた、太っているね」と本当のこと、思ったことを普通は言わない。好きだけど「好きだ」と言わない場合もあるし、嫌いだけど「嫌いだ」と言うと面倒なことになるから言わないことの方が多い。どんなうそやごまかしなら許容されるのだろう。

 

・うそとごまかしは、どう違うのかな?

 

・「素直に伸び伸びと生活する」とはどういうことだろう。

 

・世の中には「謝ったら負け」ということもありそう。

 

・「正直」ってどういうことだろう。「バカ正直」とはどう違うのだろう。

 

・「うそをつかない」のは、大人サイドから言えば、「うそをつかれると、検証のしようがなくて困るからやめてほしい」という、児童生徒管理の面での都合のようにも聞こえる。

 

・「明るい心で生活する」って言うけど、そうでない日もあって当然だし、性格的になかなかそうなれない人もいるよね。明るい心で生活すると、前向きに過ごせ、結果、自己実現に近づくからかなあ。

 

・「誠実」って何だろう。自分の心に正直に生きること?でも、6年生の教科書によくある「手品師」の話のように、「夢を叶えたい」というのも自分の本心、「少年との約束を守りたい」というのも本心、という場合は、どちらかを叶えるとどちらかの気持ちには嘘をつくことになる。また、少年に誠実になれば、電話してきた友達には誠実ではなくなる・・・

 

 

…このように、1つ1つつっこんでいたら、

今日は2項目しか進みませんでした(笑)

気長にいきたいと思います。

 

つづく