多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

道徳科の内容22項目を読み直してみる 3

3 節度,節制

〔第1学年及び第2学年〕 健康や安全に気を付け,物や金銭を大切にし,身の回りを整え,わがままをしないで,規則正しい生活をすること。

〔第3学年及び第4学年〕 自分でできることは自分でやり,安全に気を付け,よく考えて行動し,節度のある生活をすること。

〔第5学年及び第6学年〕 安全に気を付けることや,生活習慣の大切さについて理解し,自分の生活を見直し,節度を守り節制に心掛けること。

 

(中学校) [節度,節制] 望ましい生活習慣を身に付け,心身の健康の増進を図り,節度を守り節制に心掛け,安全で調和のある生活をすること。

 

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 (2019/09/28修正、追記)

・健康や安全に「気を付ける」程度が家庭によってまちまち。そのあたり全般にきちっとした家庭もあれば、「死にさえしなければいい」という感じの家庭もある。

 朝ごはんが用意されないなど、健康に過ごせない家庭もある。

 ・「物や金銭を大切に」すると言えども、お金がかかっても使い捨ての物を使い、お金や物よりも時間を大切にするという考え方の家庭もあるし、場合によってはそうせざるを得ない時もある。

・「身の回りを整え」られない家庭もある。

・「規則正しい生活」「生活習慣の大切さについて理解」が難しい家庭もある。

・「自分でできることは自分で」やることが許されない家庭もある。子どもにさせると余計に時間がかかったりめんどうくさいことになったりするから…(自戒…)

・「わがままをしない」といっても、もう少しわがままを出してもいいのにという子もいる。甘えられずに辛い思いをする子もいる。

 

・「よく考えて行動」しようにも、実際にそのような時間が無いことが多いのでは。学校でも、よく考えさせる時間を確保していない場合がある。

 

…以上のように、基本的な生活習慣とよばれるものについて、家庭、個人によって実態や基準に差があると改めて感じた。

「基本的な生活習慣は学校でなく家庭で教育するものだ」とよく言われるし、基本的にはそうだと私も思うが、家庭で身に着けられない子どもたちのためにも、学校もある程度の指導をする必要があると思う。

 

しかし一方で、その家庭にはその家庭の考え方、価値観、教育、哲学、基準があるわけで、だから一律に「これが正しい」「こうしましょう」と言うことはできないのではないかとも思う。(何かぶつかったらすり合わせる必要はあるけれど。)

 

・・・・・

 

・「節度のある生活」とはどのような生活だろう。

・「節度」と「節制」はどうちがうのか。

ちなみに「節度」とは、辞書によれば、「度を越さない、適度なほどあい」「行き過ぎのない適当な程度」、

「節制」とは、「欲望を抑えて度を越さないように控えめにすること」

「ほどよくすること」だそうです。

 

「節度」は「節度をもつ」「節度を守る」「節度のある生活」というように使う。「節制」は「節制に心掛ける」「節制を心掛ける」「自らを節制する」というように使う。学習指導要領解説によれば、「自らを節制し、程よい生活を」とのこと。

でも、「程よい」とはどの程度なのだろう。人によって違う。

それをどう擦り合わせていくかがポイントとなりそう。

 

程よくするよさ、必要性・・・割と何でもとことんタイプで、また、勢いづきすぎて後で反省することが多い私には、書いて壁に貼っておきたい言葉。

 

 

 

 

何より自分のため、また家族など周囲のためにも、健康や、安全、整理整頓、物や金銭を大切にすること等に気をつけて生活しなければ…、そうしたい…、とは、ほとんどの人が思っているはず。でもできないことがある。

それはどんな時だろう。

どうしてだろう。

 

…例えば、健康に悪いと分かっているけどたまにはポテチやコーラを食したくなる。運動しなきゃとは思うけど、読みたい本がたくさんあるし、ギターの練習もしたいし、運動するときついから、結局今日もほとんど運動しなかった(←最近の私)

健康でなくなるのが目に見えづらいからね。何十年後に病気になったとしても、それがポテチのせいなのかコーラのせいなのか何なのか分からない。最新の科学技術で「見える化」する機械があればいいと思う。「これにより、健康寿命が1日短くなりました」等。

 

…安全にとは思うけど、急いでいる時に線路を歩いて駅まで行ったり、その島の地域住民の真似をして一緒に崖から海に飛び込んだり。(←過去の私)

急いでいる時に車のスピードを出してしまう。(←ほとんどの大人)

そして警察に見つかった時に深く反省するけど、1ヶ月もたてばまたそれも薄れる。(←私)結局、警察か。法律か。子どもが「先生に見つかりさえしなければ…」と思うのと同じだ。

 

…整理整頓。しないと物がなくなりやすいし、掃除がしにくい。でも、したせいで物がなくなることがある。だからだろうか、モチベーションが上がらない。他にしたいことがあるからかな。(←私)

定期的に家に友達を呼べば片付け掃除が一気にはかどる。これが私の解決策。

綺麗好きな人とそうでない人の差は、育ってきた環境もあると思うけど、生まれつきのものも大きいと思う。

 

…物や金銭を大切にするというけど、

「物」って、何でもそう? 何でも大切にしていたらゴミ屋敷になっちゃうよ。

「断捨離」の本があんなに売れるのは、多くの人が物を大切にして溜め込みすぎて逆に困っている傾向があるということでは?

 

大切にと言われなくても大切にする物もあるし、大切にと言われてもなかなかできないものもある。後者は例えば…

よく低学年男子でいるのは、消しゴムをちぎる、すぐなくす。「なくなれば買ってもらえるもん」と平気で言っていたAくん。(でも少し分かる気がする。親御さんの気持ち。働いていない時は、高めのお菓子や外食は我慢させていたけど、働きだしたら、まあいっか、子どもがゴネるのを説き伏せるパワーがもったいないと思ってしまっている自分がいる。世の働く親御さんはそうなりやすいと思う。)

女子で多いのは、筆箱をころころ変える子。ペン買いすぎ。同じようなの持ってたじゃん?

たとえ自分の小遣いで買っていても、物申したくなる!

他には、公共の物。学校のほうきの穂の先を踏まないで!ほうきを折らないで!(…本心は、「取り替えるのに手間がかかる。事務に頼んで、自分で買いに行ってと言われて、または倉庫から取り出して、テープ貼って場所を書き込んで、古いのを捨てて…」「指導にも時間がかかる」つまり面倒くさいからだったりして。)

あと、「値段が高いもの」、例えば私の使い古しのスマホ。子どもが動画を見る時にうっかり落とすから「落としたら壊れる!中古でも2万円はするんだよ!」と怒鳴ってしまった…

 

…大人はそういう物を子どもに大切にしてほしいと言うんだな。

 

 

服。

新しい服は欲しい。ほとんどの人はそうだと思う。体の成長が終われば、服なんて、めったに着られなくならないもん。(太ったり痩せたりはある。ちなみに、スーツ屋で「太ったから調整してくれ」と頼んだら、「パワーアップされたのですね」と言われた。うまい!さすがプロ。)

 

同じ服ばかりではね… なぜそう思うのだろう。

新しい服を着て、新しい気分になりたい。自分のテンションを上げたい。

もちろん他の人からよく見られたい。トレンドを取り入れたい。SNSやアルバムに同じ服の写真ばかりは嫌だ。

私達には、買いたいものを買う権利がある。お財布と相談しさえすれば。

 

それと、子どもにも子どもの事情がある。例えばこのサイトを読んでそう思った。友達と話を合わせたいからあのおもちゃが欲しい!トレンドの服がほしい!という場合もあるんだ。

 

休けい時間は休けいできない?

 

ともだちが、安心・楽しい学校ライフにとって、ものすごく大切なのにもかかわらず、話しをできる時間は意外にありません。

 

会社だったら、仕事の話しをしますから、とりあえず会話があります。じょうだんを交えたりすることもあるでしょう。しかし、学校での国語・算数・理科・社会・図工・音楽・体育・家庭科などの授業で、チームワークを求められるのは、体育とたまに音楽くらいです。ほとんどが、いわば個人プレーの時間です。

 

授業中に、おしゃべりしたら怒られます。では、おしゃべりなしでともだちを作るにはどうしたらいいでしょうか。・・・むずかしいですよね。

 

だから、休けい時間・給食・昼休み、にどんなおしゃべりをするかがとても切になってきます。

たいへんな話題作り

 

子どもたちは、いつもワイワイしているようで、実は話題作りに苦労しています。ほとんど、家と学校の行ったりきたりで、たまのイベントをのぞけば授業・テストのくり返しです。

 

クラスメイトたちと、間違いなくいっしょに体験しているできごとと言えば、授業です。しかし、国語・算数・理科・社会の話しをしても、よろこんでくれる子は少ないです。

 

ニュースの話しは、むずかしくて、なんだかよく分かりません。

 

面白いテレビ番組だって、相手が見てないかもしれませんし、「きのうのは面白かったなあ」と思っていても、相手は「つまらなかった」と思っているかもしれません。

 

自分が子どもなら、相手も子ども。いい話題を見つけるのは、たいへんです。

 

なにげなーく、しゃべっているようでいながら「何をどう話せば、目の前の子に『こいつといると楽しい』と思ってもらえるか」に、とても気を使います。

 

また、友だちの間で、はやっているおもちゃがあれば、必死におねだりします。それがないと何話していいか分からない、と焦ります。

貼り付け元  <http://www.ijimetotatakaou.com/html/kurasumeito.html>

 

(話題に困る学校生活の中で、だから「悪口は便利」と書いてありました。手軽に盛り上がれる。なるほどです。これについてはまた書きます。)

 

着なくなった服はメル○リやオークションやリサイクルショップで売れば、環境にも悪くないよね。

それに、みんなが服を買わなくなったら、経済にとってよくない。それでなくても少子高齢化なんだから。

…こう子どもに言われたら、大人はどう切り返せばいいのだろう。

要は「お財布と相談」、ここかもしれない。

 

そして、

買ったもののあまり着なかったとか、

翌年には流行が変わって着たくなくなるとか、

実際にメル○リで売るには手間がかかるし、二束三文にしかならないとか、

そういう経験をして初めて気付くのかなとも思う。

 

追記2019/08/29

でも、それだけでもなさそうだ。

こちらのブログが参考になったので貼り付けておきます。

「流行おくれ」という読み物について書いてあります。

blog.livedoor.jp