多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

働き方改革の難しさの具体

職員会で2つのことについて長く熱い協議がありました。

 

1つは、「新春書き初め展」です。

以前は体育館で条幅に書いてそれを掲示していたそうですが、山の寒い学校で極寒の中でそれを行うことへの疑問から、冬休みの宿題にしてそれを1月に掲示してきました。が、30人の条幅を教室内に掲示することはできず、廊下に貼ります。すると、風で破れるのです。

そこで、今年度は、「小型の条幅にする」「掲示の期間を短くする」ということが提案者からでました。

私はこれに概ね賛成でした。しかし、そもそも家庭で書いてきたものを掲示する(しかもみな同じ字です)ことに疑問があり、意見を出しました。授業で、教室で、条幅でなくても半紙でもいいから、無理なく行って、それを普段と同じように貼ればよいのでは。それなら廊下でなく教室内に掲示できるし、もし廊下に掲示しても破れない。

冬休み前に大きな条幅を3枚ずつ配布したり、それを回収したりする手間もなく、子どもも冬休みの宿題が減って、Win-Winだ、それでいて学校でしっかり書き初めという文化に触れられるし、公平にみんなが授業で書いたものを見合うこともできる。宿題には、読書や体力づくりと同じように「自主勉」として出せば、練習したい子は練習してくるしそれが認められるわけです。

…ただ、ここまでは整理して伝えられず、書き初め展そのものの開催の疑問だけ伝えるにとどまりました。

 

しかし、「体育館で書かせたい」「宿題からなくすのはどうか」「実際に教室で条幅を書くことはできるのか。不可能ではないが難しい/可能」等、教師が10人いれば10人の書写や書初めに対する思いがあるわけです。今回それを改めて思い知りました。

おそらく、昔ならば、学年任せだったのでしょう。しかし昨今はそうもいきません。

 

6年が半紙なのに下級生が条幅というもの、全校で見た時に違和感がある。(けれどその6年生が一番人数が多く掲示面や書くスペースの問題で難しさがある。。。)やはり全校で統一したり調整したりする必要があるのです。

 

不満はすぐにSNSで広がりますし、直接学校にも届けられます。何より、よりよい教育を行いたい、去年までの問題点を改善して行いたいという思いはどの教員にもあります。

 

だからこそ、協議で納得解を出し、本校の方針を定める。

しかし、それがなかなかに難しい。

 

その要因の1つは、メンバーが毎年3分の1ずつ変わる集団だということです。

だから方針が変わりやすいのです。だから毎年その年のメンバーでの納得解を出すのに協議が必要になるのです。

 

県教委との交渉で感じた「働き方改革は各校こそ行うべし」ということを実践しようと、

「目的を確認し、それに合った教育活動を」と、「目的に合わないものに使う教師の労力を減らす」という2点で、今回、職員会で意見を出しましたが、

 

上に書いたように、「各校教員のメンバー3分の1が毎年変わる」ということ(もちろん良さもありますし、どうしようもない制度なのですが、)そのことの大きさを改めて感じた1日でした。

 

最後になりますが、協議には確かに時間がかかりましたが、忌憚なく意見を述べ、建設的な議論ができる今の本校の同僚には感謝しています!有り難いことです!

(私が一番感情的で建設的な意見が言えていなかったと反省しています。。。新たな課題ができました。精進します。)

 

さらにスムーズに議論が進みかつ深まるように、何かできないかな・・・と考えています。