多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

悔しさ・喜び混ざる授業 道徳「ともだちやもんな、ぼくら」2年 東京書籍

久々に、色んな感情が混ざった授業となりました。

・想定を超えた子どもたちの意見への驚きと嬉しさ

・それなのに、それに十分対応しきれず、集約しきれなかった悔しさ

・ねらいの設定、教材研究が甘かった反省、悔しさ

・自分の対応力がまだまだだということへの悔しさ

・それでもそこそこは対応できた自負

 

去年、先輩が同じ教材文で授業していらした指導案があったので、それを参考にし、しかし自分のクラスの実態を加味して、自分の考えを入れて臨んだ。

 

導入:「なかよし」って、どんな人?

C:よく知っている人。いつも遊ぶ人。やさしい人。けんかしない人。けんかするけどすぐ仲直りする人。等

 

範読

 

そして、今回チャレンジしたのは、

温品賢二先生や久保田高嶺先生のように「まず感想を聞くこと」。

(道徳のどの字も分かっていなかった時代に自己流でやっていたことはありましたが)

T:「どんなことを思った?」

C:「はじめは悲しかったけど、最後はよくなってよかった」

  「これが本当の友達なんだなあと思った。」

・・・おお!2つ目でこれが出たか!!!

黒板の一番後ろに板書。

T:「へえ~なるほど~」「みんなはどう思う?」  反応 う~ん

T:「その、『これが』っていうのは、どんなことかなあ?」  C:う~~ん

C:「たすける」  「しんぱいする」 「ほうっておかないやさしさ」 うなずき

T:まだよく分からないことが多いから、少しずつみんなで考えてみようか。

 

T:「ぼく」はどうしてヒデトシをおいて逃げたのだろう

叱られて逃げた気持ち、ヒデトシがこけたのにおいて逃げた、「ぼく」のその気持ちには感じ取っていた様子だったので、早めに流し、その後、

T:「もし、そのままおいて行っていたら?」と問うて、

C:ヒデトシ:友達なのに・・・ 悔しい 悲しい どうして僕だけ叱られるの

 ぼく:おいて行かなければよかったと後で思う ヒデトシだけかわいそう ヒデトシが怒りそう

 客観視:ずっと仲直りできなくなる きずながなくなる

(視点が分散したので反省。「ぼく」目線でヒデトシの気持ちを考える方が良かった。)  

 

そして、

主発問「どうして、いっしょに叱られることが、友達を助けることになるの?」

C:辛さ、悲しさがやわらぐから。心が軽くなるから。うれしくなるから。

 

の予定でしたが、

「そもそも、いっしょに叱られることは、助けることになるの?どうして?」

と問うたせいもあり、「①なる!」「②ならない」の話になり、「③分からない」の子と3分の1ずつくらいの人数になりました。(赤白帽で自分の立場を表明)

 

そして、

C:「①なる。だって、自分の成長になるから」(←以前の「わすれられないえがお」(おばさんに謝った話)の時に、他の児童が言った言葉!) みんなの反応:??

T:「友達にとって、どんな助けになるのかな」

C:「②助けにはならない。だって、それは人として当たり前のことだから。」

「逃げること、友達をおいて行くことが すごく悪いこと」

「『助ける』というのは、こけた人を助けるとか、カットバンをあげるとか、保健室に連れて行くとか、そういういいこと」

と前に出て黒板を指しながら2人が説明し、大部分が納得した様子となりました。

 

そうきたか!と思いつつ、二人の説明に感動した私。

そしてチャイムが鳴ってしまいました。40分授業はあっという間。

とりあえず一旦終わり、「どう集約しよう・・・」

 

5分休みなのですぐ始まります。。 そして私は。。。

T:「黒板のここに、何と書こうか?」と子どもたちに投げかけました(笑)

 

C:「当たり前!!」

T:「けれど、それができない人もいるんよね。赤チーム(①助けになる)の意見も合わせると、どういうことなんだろう」

C:「当たり前。だけど、見捨てるよりはよっぽどまし。」

 

T:「『なかよし』って(    )こと」(ワークシートに書いていた発問。記入)

C:「いい」「うれしい」「見捨てない」「助け合う」

T:「一緒に遊ぶだけが『なかよし』ってことではないんだね」

 

T:振り返り「自分の これまで これから」(ワークシートに書いていた発問。記入)

C:ぼくはよく自分だけ逃げていた。これからは友達を大切にする。

 私はこれからも見捨てない。

 もっとなかよしになりたい。

 これからは見捨てない。

 やさしくしたいです。

 自分のためにも、友達のためにもなるようにしたいです。 等

 

 

う~む、

ねらいとしていた

「自分の『こわい』『叱られたくない』という気持ちよりも、『友達の気持ちを思う』を大切にするよさ」は感じられたと思うし、

「『仲良し』って、一緒に遊ぶのだけではない。つらい時に一緒に乗り越える。思いやる。→ 仲が深まる。→ 本当のなかよし」にも迫れたと思うけど、

 

何だろう、最後がモヤモヤ。

 

板書を見返して、印を付けながら、

「これ や これ が、最初にUくんが言っていた『これが本当の友達』ってことなのかもね」と言って、「いっしょに遊ぶだけではない」と書いて終わってもよかったかな。

 

「キーワード」を、こちらが、本命+アルファ、もっておかなければなあ。

 

まずは、主発問で、自分の口から予定外の言葉がポロッと出たことが原因ですが、

それは反省しつつ、

しかしそのおかげで児童の本気ギアが入ったし、

ヒーローも生まれたし、

落とし所を見定める力、対応力をつけたいという思いも高まった。

 

そして、まだまだ、「参加率100%」ではないな。

さらに、自分の思いを語る、語りたい児童を増やす。

 

・・・まだまだ修行に励みます!

 

 

別件ですが、

最近やった道徳の教材文、男子が主人公のものが多いなあ。

先週の「ぼく、おにいちゃんだもん」もそうだった。

今度やる「きいろいベンチ」も、

11月に公開授業でする「おれたものさし」もそう。

これは、多少なり、共感度に影響するのでは。