多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

Youはどうして福岡に?~第15回 教室『学び合い』フォーラム全国大会in福岡

家庭事情で1日目だけの参加。それでも大収穫の一日でした。

知り合いができ連絡先も交換できました。

Twitterで新たなお知り合いも増えました😁

 

さて、1日目の午前に、「YOUはどうして福岡に?」等を紹介し合って話す時間がありました。

そういえば、どうしてだっけ・・・?

自分のヒストリー、思いを再確認するよい機会となりました。

 

ここにも記しておこうと思います。

 

★★★★★★★★★★

「どの子も生きる・伸びる授業」は17年前の初任から私の意識の中にありました。

だんだん手応えも出てきました。

数年前、出産し、育休中に、

「我が子を置いてまであの修羅場と化した現場に戻って働きたいと思えない・・・」「我が子を学校に行かせたいと思えない・・・」との思いにかられました。

 

本気で転職を考えつつ、「そもそも公教育って何?」と考えはじめ、

そんな時に出会ったのが、苫野一徳氏の著書「教育の力」です。

 

目からウロコとはこのことか。「なるほど!!」の連続。そして、「私はこんな教育がしたいんだ!」と気付き、

どうすればそれができるか、本書に紹介されていることを中心に調べる日々。

 

その中に、西川純氏の『学び合い』があったのです。

 

仕事復帰し、子育てとの両立に悩みます。

また、現場が理想の教育とは剥離していることへの不満(教師が児童に押し付けてばかりのような気になる毎日)、

そして、(多少は実践に手応えを感じつつも)現状をなかなか変えられない自分への自己嫌悪で、

教員を続けることに前向きになれない時期もありました。2018年冬休み頃でしょうか。

 

しかし、同僚と子どもたちに支えられます。

 

さらに、Twitterを活用し始めることで、世界が一気に広がりました!

 

「同じようなことを考えている人が、こんなにもいるんだ!しかも繋がれる!」

子育てと仕事で、友達や同僚とゆっくり語り合う時間もなかった私にとって、夜中にスマホに神が降りてきたようなものでした。

 

この『学び合い』のフォーラムも、Twitterで知ったのです。

『学び合い』は、本を1冊、しかも途中までしか読んでいないけれど、とりあえず土曜だけ、子どもを保育園に預けてやって来たのでした!

 

「対話」でこそ気付く「分かったつもり」~第15回 教室『学び合い』フォーラム全国大会in福岡

2019/08/03 行ってきました、第15回 教室『学び合い』フォーラム全国大会in福岡

 

私が一番感じたのは、午後の分科会2で『学び合い』を体験してみて、

「対話」でこそ「分かったつもり」に気付く ということです。

 

科目、単元は、高校物理の「力学」。

机上には、プリントと教科書。

「懐かしい~ けど全然わからん(汗)」

 

そして、先生役である若手の男性教員が話し始めます。

「物理が得意な方。…少ないですよね。

私は、女子校で、こんなアウェー感の中で授業をしています。」

「本気で寝る子もいます。けれど、『学び合い』授業では少なくとも寝ません。」

…なるほど。切実です。小学校とは一味違う切実感。でも根底は同じです。

 

プリントの一番上に書いてあります。

目標「(学級の)全員が、空中で運動している物体にはたらく力を図示し、理由を説明することができる。」

 

全員でこれを確認しました。(「一人も見捨てない」思いを共有する。)

 

課題がクリアできたら、本来なら黒板に貼ったネーム磁石を移動させ

誰がクリアできたか誰からも見られるようにするらしいのですが、

今回はその代わりに、首から下げている名札を裏返しにすることになりました。

 

また、グルーピングは普通はしないそうですが、

今回は初めてということもあり、安心して取り組めるようにと、4~5人でグループをつくり座って始めました。

班で自己紹介し合った後でスタート!

  

プリントには

①転がるボール、止まったボールにはたらく力の例示 があり、

走り幅跳びをする時に、その人にはたらく力の例示 があり、

③として、

「問 選手が空中にいる間に受ける力を図に矢印で表してください。

また、その理由を3人に説明し、納得してもらえたらサインをもらってください。」

という課題がありました。

 

意外だったのは、黒板に答えが貼ってあることです。

「答えを見に来てもいいですよ。」と先生。

 

 同じ班のAさんは、早速見に行っていました!

私は、「まずは自力で考えたい!」と言って、一人プリントに向かいます。

BさんはCくんと教科書を見ながらあれこれ話し合っています。

 

私は「重力」と「空気抵抗」を記入していました。

すると、Bさんが先生をつかまえて、「空気抵抗はありますよね?」というような質問をしていました。

先生曰く「空気抵抗は本当はあるけれど、今回(高校物理)は考えないことにします。」

とのこと。

自力で解きたいと言いながらも、それを右耳ダンボで聞いていた私は、へえ~と思いながら、修正。

 

え?そしたら「重力」だけになるじゃん?それだけでいいの?!

 

?が頭の中でひしめく中、もう一度教科書をよくよく読むと、

「①接触している物体からの力」と「②接触していなくてもはたらく力」とがあると書いてあり、

①には反作用や摩擦力、②には重力の他、静電気力や磁気力があると書いてありまして…

「今回は②だ、しかも静電気力や磁気力ははたらいていないから、重力だけだ!」

と確信したのです。

そしてそれをプリントに書き書き。

 

その時、AさんやBさん、Cくんはもう他の人に説明してはサインをもらっていました。

私も遅ればせながら、Aさんに説明して、サインゲット!

続いて他の班に出向いて、DさんとEさんに説明しました。

 

すると…すぐにサインしてくれないんです。(汗)

ん?という顔をして、私の解答文を静かに読み直していました。

…「どこが分かりにくいですか?!」と尋ねればよかったのですが、

その時は私も黙って待っていました。

そして、教科書の記述を指差して「この部分です。~の場合は~で、今回は~の場合だから、~ですよね。」と伝えました。すると伝わった様子で、サインしてくれました。

 

ほっとした私は、班のAさんと感想を話し合っていました。

 

ここからなんです。

 

BさんとCさんが「鳥の場合はどうなるの?」と問答しているのが聞こえました。

むむむ!言われてみればそうだ。

私「物には接していないけど…翼で空気を押しているから、その反作用がはたらいているはず!」「あと、揚力もありますよね。」

B「でも、空気抵抗は普通は考えないんですよね?」

B&A「揚力??」

私「・・・」

 

揚力について説明しようと、図を描き始めた私。

その間に先生が回って来られ、BさんとCさんが質問。

「羽ばたいている時は、揚力は関係ありません。」「翼で空気を押し、押し返される力がはたらきます」とのこと。

なるほど~ と一同。

 

私「それと、幅跳びをした人は進行方向に動いているのに、そちら側に何も矢印を描く必要がないのが何だか腑に落ちません。」と先生に質問。

解説を聞いて、納得(多分)。

 

その後、班で感想交流がありまして、

Bさんが「対話すればするほど自分の「分かったつもり」があぶり出された」と言っていて、うんうん!と大きくみんなでうなずきました。

Cくんの「鳥は?」のつぶやき以降がまさにそうでした。

 

それをさらに実感する出来事が、この直後に起こります!

解散の合図の後にも関わらず、「揚力」について私が説明を始めました。( ̄ー ̄)スミマセン。

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翼の断面図と揚力

風(赤と青)は同時にA地点を出発して同時にB地点に着く性質がある。

ということは、赤の方が風のスピードが速いということになり、

つまり、赤の側の方が気圧が低くなる。

よって、翼は上に上がる。これが「揚力」だと。

 

 AさんもBさんも「ん????」「気圧が低い??」「なぜ上に上がるの?」

私は「ほら、これが水だとしたら、上の方がぐわあーっと水をかくから

水が少なくなって、だから翼は上に行こうとするでしょう」と必死。

でも伝わらない。

「水じゃなくてビーズだったとしても同じ。下側(青)はゆっくりビーズを動かすから、その間に周りからビーズが動いてくる。

でも、ビーズをあっちに速く動かしたら、周りからビーズが流れてくるのが間に合わない!ビーズが足りない!早く来て!ってなるでしょう、だから、翼はそっち(上・赤側)に動く、つまり、浮くんです。」

必死な私の頭はフル回転して、次の例、別の表現方法を、苦し紛れに生み出したのでした。

AさんBさんから「ああーー!!なるほど!」の声。

笑顔で解散しました。

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

「どういうこと?」「こういうこと?」を口にすると問答が生まれ、また

問答しているうちに疑問が生まれ、

思うように説明できなくて「分かったつもり」に気付き、考え直し、また疑問が生まれ・・・

 

まさに、「主体的・対話的で深い学び」なのでは?と感じました。

 

これまでの私の一斉授業で、どれだけ「分からないと言えない」「分かったつもり」を生み出し放置してきたことか・・

 

「どの子も生きる・伸びる授業」「深い学びのある授業」を探ってきたけれど、

その鍵となるのは、具体的にはこれなんだと学びました。

「分からないと言える」

「分かったつもりに気付く」

 

…教師なら誰もが経験して感じているはずのこと。

だけど心の奥から目の前に急浮上してきたこと。

 

他の授業例も知り、学んでいきたいと思います。

 

つづく

『学び合い』フォーラムに初参戦 明日2019.8.3

 

娘は保育園に預けて、新幹線で行くよ!

この夏はこれしか自主研修には行けないから、

貪欲に学んで来る!

生で西川先生を見て、話を聞いて来る。

 

翌日8月4日(日)には、何と苫野一徳氏が来られる!

が、娘の世話があるので、行けない・・・

連れて行こうかな・・・ いや、さすがに無理だ・・・

じいじ、ばあばに頼み込んでみようか・・・

でもな・・・ 最近そういうのが多いしな・・・

旦那は仕事だし・・・

 

今回は諦めよう。諦めも大事!

 

さて、予習予習!

説明できるように、俺は、なる!

 

・・・と、このように、苦い思いをしたわけです。

 

「語り合いたい」と言いながら、私、語れるほど分かってなかったんだ。

 

ということで、これを機に、

私が苫野一徳氏の考え方のどこが気に入っているのかを整理して、

語れるようになろうと思います。

 

・・・といっても、3時間後には家族旅行に出発なので、さすがにそちら優先。

 

今回は、氏のブログ等を紹介します。本を読む前にこれを読めば、氏の主張がだいたいつかめます。

・ブログ https://ittokutomano.blogspot.com/

まず読むなら、新聞記事の⑶育みたい「自由の相互承認」(2018.6.17)

⑼子どもたちと重ねる哲学対話(2018.12.16)

⑽動きだす公教育の構造転換(2019.1.20)

あたりから、いかがでしょうか。

Twitter  https://twitter.com/ittokutomano

フェイスブック  https://www.facebook.com/ittoku.tomano

この記事なんかはいかがでしょうか

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=2933469590059470&set=a.104065072999950&type=3&theater

 

ではまた!

「深い学び」とは何か。いかに生むか。3 思考ツール

そして、参考資料として、研修主任から「シンキングツール」「思考スキル」の紹介がありました。

みんな興味津々。

私は、「本もってるから明日もってきます!」と言ったけど、家にない。。。

あ、ゆめタウンで立ち読みして結局買ってないんだ(笑)

 

私が以前これに関心をもったのは、学テが始まって、いろんなところで「思考力、思考力」と言われて、

「思考力とは何か」「思考力をどう高めるか」

と考え始めたのがきっかけ。

 

KJ法「イメージマップ」は、総合的な学習の時間が始まった頃(私が教員になった頃)、

盛んに取り上げられましたよね。大学でも習ったし、実際に総合の授業でも主任がやっていました。

(思考の見える化、集団での思考の整理、全員参加のためのツール、という程度で私は見ていました。が、それだけではないですね。後述します。)

 

そしてここに来て「深い学び」をどう生み出すか、そのツールの1つとして注目を浴びているわけです。

 

参考↓↓

シンギングツール ~考えることを教えたい~ 

(具体例も豊富。読み込みたいものがまた一つ増えた。) PDFです。

http://ks-lab.net/haruo/thinking_tool/short.pdf

「これまで日本の授業では(中略)一人ひとりの頭の中にある思考を表出させることの重要性に気づいていなかった」

「あいまいなイメージを意識化」「文章で表現しにくいイメージを断片的でも表せる」「関係に気づく」「単純化・焦点化」

 

 

思考ツールが目指すアクティブ・ラーニング~「主体的・対話的で深い学び」の実現~(教育技術×EDUPEDIAスペシャル・インタビュー第5回 田村学先生)

https://edupedia.jp/article/5891ad96fa57e2282a83c89b

 

 

具体的な実践は、

 

春日部市立上沖小学校のサイト 

埼玉県指定「考え、話し合い、学び合う学習」推進協力校資料

のところ。

 

関西大学初等部

 

その他、こんなブログ。Eテレの番組紹介も。そういえば見たことある!

父ちゃんが教えたるっ!【プレゼンテーション】思考ツールを使いこなそう!

【プレゼンテーション】思考ツールを使いこなそう! - 父ちゃんが教えたるっ!

 

 

・・・改めて見てみると、

「フィッシュボーン図」や「くま手チャート」「PMI」「KWL」「クラゲチャート」「XYWチャート」は、図こそ使わないものの、

「(項目を設けて)箇条書き」という形で、日常でも授業でも使っていますよね。

 

マトリックス(表)」は理科や国語で、

「ステップチャート」は理科や家庭科や技術家庭(プログラミング)で、

「ベン図」「座標」は算数・数学で習って、

「ピラミッドチャート」は歴史や生物で、

割とおなじみですよね。

 

国語で書く「段落構成図」は「ステップチャート」に似ていて、

「人物関係図」は「コンセプトマップ」に似ている。

「感情曲線」は「プロット図」に似ている。

 

だから、意外にとっつきにくくないのかもしれません。 

これを教科の枠を超えてどんどん使っていけるようになると、

思考の深化が進みそう。自分で思考を深化する方法が身に付きそう。

 

でも、そのためには、私達が普段からこれらを使い慣れていないとできません。

…例の立ち読み以降、私、使っています? NOです。

「ベン図」「表」くらいです。しかも、元々使っていたものです。

 

壁にでも貼って見えるようにしておこうかな。(そうやっていつも壁が紙だらけ)

Ipadにテンプレを入れておこうか。

いや、結局使いそうにない・・・

かなりの必要感がないと・・・

「ベン図」や「表」、「段落構成図」や「座標」は、それがないと困る、それでないと表しにくいからよく使うんですよね。

「イメージマップ」はそれがあるとイメージが広がったり、自分の思考が視覚化されたりするし、人の思考が見えやすいから使うんですよね。

 

「項目立て」「箇条書き」で済むものは、それでいいような気がしなくもない・・・

それ以上の価値を感じなきゃ・・・

 

見つけてみよう。まず、

「PMI」は「プラス」「マイナス」だけでなく「インタレスティング」について書くところがいいところ。

「KWL」は、何かの始まりに「知っていること」「知りたいこと」をとりあえず書けば見通しがもちやすいし、交流すれば互いにそれが分かって計画が立てやすい。

「学んだこと」というのは何か腑に落ちない。評価段階で書くのかな。

 

理由づけの習慣をつけたいなら「クラゲチャート」

予想する、推論するなら「キャンディーチャート」を使って、

その思考の習慣をつけるのによいかもしれません。

 

 

私はまず、本校の「トイレ掃除の問題」をフィッシュボーンで表してみよう。

特活(委員会活動や学活)でも、子どもたちとフィッシュボーンを使ってみようかな。

問題点だけでなく、その原因まで下に書くような習慣がつくかな。

 

 

個人的には、この方の「特性要因図」をみんなでマスターして、

遅刻の要因や、料理が下手な要因の分析をしてみたいなあ(笑)

https://blogs.itmedia.co.jp/yohei/2007/04/19/

blogs.itmedia.co.jp

感情的に叱るのではなくて、こういうのを基に子どもと一緒に分析して冷静に振り返るのにも

使えると思います!

「深い学び」とは何か。いかに生むか。2 振り返りの威力!

「深い学び」といって脳裏に焼き付いているのは、

去年の校内研修で観た、この動画。

中学校理科の授業後に、田村学氏が生徒に問うのです。


「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて:校内研修シリーズ №25

「ヒトはチンパンジーとオランウータンのどちらに近いか」という授業。

その終わり方が表面的で浅く感じたという田村氏。5分20秒から。

T「どうだった?」

S「オランウータンよりチンパンジーが近いことに納得した。」

T「どうして?」

S「えっ?」・・・納得感はあったが、それがどういうことかというところまでは明確に至っていない。

S「自分の感覚だけでなくて、誰もが分かる数字で示されたから。」

S「脳の割合だけでなく、遺伝子など、いくつかの理由があったから。」

S「骨格のこと、割合のこと、遺伝子のことと、順番に学んだから、よく分かった。」

 

 なるほどなるほど。 そして、さらに問う。

T「振り返ってみてどうだった?」

S「丁寧に振り返ったら、先生のまとめが納得になった。」

S「理解が深まった。」

T「理解が深まるって、どういうこと?」

S「え?深まった?」

S「そうだ、脳の重さの割合は、きっと遺伝子で決まるんだと思う。

 学んだことの関係性に気づくことができた。

 それが深い理解ってことかな。

 関係性が見えてくると楽しい。

 印象に残るし、テンションが上がる。

 きっと人にも自信をもって説明できそう。

 自分の言葉で話せそう。」

 

丁寧な振り返り。熟考。

「振り返り」「振り返り」って言うけど、

これが振り返りなんだ!!!!!こんなに深まるものなんだ!!!!!

 

本寺で自分が納得したことを言うだけでなく、

どうして納得できたのか、何がそうさせたのかまで考えてみる。

(「~さんの説明で、〇〇ということに納得できました。」というふうに書けるようには指導してきたけど)

 

さらには、「振り返ること自体を振り返り」

メタ認知、いえ、メタ振り返り!(笑))

①脳の重さの割合 と 遺伝子 に関係がありそうなこと

②理解が深まるとはどういうことか

に気づいた!

 

テンション上がったのが伝わってきた。

これを聞くと教師もテンション上がるはず!

 

振り返りの威力・・・

問いの威力・・・

 

こういうことが、授業内で、できるだけどの子にも起こるようにしたい。

そのためにはどうすれば・・・

 

「振り返りを 振り返る」時間の確保  方法の確立

先生が問うたり  自問自答したり  友達と問答したり。

そのうちに、深いメタ認知ができるようになる。

メタ認知のよさ 快感に気づく。

 

このブログも、書くとメタ認知できるから、その快感を味わいたくてしているところがあります。

 

・・・こういう「メタ認知を促す問い」を、

この前T1でやった道徳の授業でもしたかったのに、

計画が甘くて全然時間が足りなかった。不甲斐ない。

この悔しさをバネに、また精進します。

 

特別支援では、時間にゆとりを作りやすくて、割とこのような問いはしやすいです。

とはいえ、今振り返ると、具体で挙げられない・・・

意識がまだまだ足りないなあ。記録とっておこう。

 

おっと、思い出しました、

2年生の道徳の授業(テーマは友達)を見たときに、「友達と仲良くしたい」と振り返りで書いていた去年の教え子に、「例えばどういうこと?」と問うてみました。

すると、「やさしく話したい」と言っていました。

 

理想には遠く及びませんが、

この程度の「追加の問い」でも、しないよりははるかに深まると感じました。

 

まずはこれを1人との授業で、そして35人との授業で実現する!

 

つづく。

 

「深い学び」とは何か。いかに生むか。1

「主体的・対話的で深い学び」

校内研修で、「深い学び」が、他の2つよりもイメージしにくいということから、

これがどういったものかについて、田村学氏の講義VTR視聴後、グループ協議し発表し合いました。

 

水泳記録会の後だったのに誰も寝る気配がない視聴と議論。

まさにこれが「思考が深まっている」様子だ、

まさにこの中に「思考を深めるコツ」が詰まっている! と感じました。

一部を下に書きます。

 

・具体例を想起し、説明する。

6年理科なら、「生物のつながり」で、「我が市では起こっている例はないだろうか」と問いかけ、家の人等に聞いてくる。

ヒトは養分をどのように体内に取り入れているかを、グループでホワイトボードにまとめて発表し合う。それで終わらず、その中でよいものを選ぶ。

社会なら、「縄文時代弥生時代、どちらに住みたいか」理由を述べ合う。

国語なら、地域の紹介パンフレットを作る。

道徳なら、「感謝マップ」を描いてみる。

学習の振り返りの中で、自分の意見の変容を書く。(メタ認知

 

→単元課題レベル、1授業の課題レベル、発問レベル、問い返しレベル。それぞれのレベル(次元)があるなあ。

→発問か、活動か、それ以外の手立てか という

 

・問いのおかげ  他の人の問いに答える。または、自問自答する。

「じゃあ、毎時間、実生活に結びつけて考えればいいの?」「毎時間やるの?」「『教えて考えさせる授業』の「理解深化問題」との関係は?」「例えば、自分の意見の変容を書く、という活動は?」「VTRの例(小学校総合)のように、数人が意見を言って、他の子が聞いて納得、それでいいの?」

頭フル回転。

→今回は自然に問いが生まれたが、「あえて問いを立てる」ことも必要、有用と感じた。

 

・後で議論することを伝えてからVTRを視聴する。

→見通しの大切さ。  →アウトプットを意識したインプット。

・議論したことをホワイトボードにまとめて発表する。

→議論しっぱなしではなく、さらにアウトプットすることで、思考が整理される。表現力が鍛えられる。

 

 

 

実は、近くに、いた。

天性の「おしゃべり」。

「語り合いたい」って言う割にはほとんど自分がしゃべっている。

昨日も一昨日もそうだったし、

昔、通知表にも「授業中の私語が気になります」と書かれていたっけ。

たまに嫌になる。

 

でも、そのおかげで、昨日、初めて、

同僚の中に、「苫野一徳」「自由の相互承認」を知っている人を見つけた!!

 

3日前にこの新ブログ開設の目的に、「おそらくいない」と書いたばかりだったけど、

こんなに近くにいた。

 

どっから話すかな 君が眠っていた間のストーリー

何億何光年分の物語を語りに来たんだよ

けどいざその姿この眼に映すと

君も知らぬ君とじゃれてたわむれたいよ

君の消えぬ痛みまで愛してみたいよ

銀河何個分かの果てに出会えた その手を壊さず どう握ったらいい

 

君の前前前世から僕は君を探し始めたよ

その騒がしい声と涙をめがけやってきたんだよ

そんな革命前夜の僕らを誰が止めると言うんだろう

もう迷わない君のハートに旗を立てるよ

君が僕からあきらめ方を奪い取ったの

 

 (やっと観た『君の名は。』に、ちゃっかり感化されている(笑))

 

よし、「ほんとうの道徳」を早く読んで、

研修主任と語り合う!!!

持久走大会の代案を出そうよ!

 

大学で体研(保健体育研究室)所属だった私は、上記のようなことを授業で経験しました。ペース走です。

「指導要領の理念を実現するために、これからの体育ではこんな運動をしていくんだ」

20歳くらいの私はそう信じていました。

 

しかし…

現場は、どの小学校でも、旧来の持久走の練習、大会。

 

新学習指導要領 体育編によれば、

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_010.pdf

目標

 体育や保健の見方・考え方を働かせ,課題を見付け,その解決に向け
た学習過程を通して,心と体を一体として捉え,生涯にわたって心身の
健康を保持増進し豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力
次のとおり育成することを目指す。
(1) その特性に応じた各種の運動の行い方及び身近な生活における健
康・安全について理解するとともに,基本的な動きや技能を身に付け
るようにする。
(2) 運動や健康についての自己の課題を見付け,その解決に向けて思考
し判断するとともに,他者に伝える力を養う。
(3) 運動に親しむとともに健康の保持増進と体力の向上を目指し,楽し
く明るい生活を営む態度を養う。

(下線は筆者による)です。

なお、持久走は「走・跳の運動(遊び)」「陸上運動」ではなく、

「体つくり運動(遊び)」の中の

(1)のイの「体の動きを高める運動(遊び)」の中の、

(エ)動きを持続する能力を高めるための運動(遊び)

です。

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体育の内容の領域

例えば高学年のところにはこう書いてあります。P.126

 (エ) 動きを持続する能力を高めるための運動
動きを持続する能力を高めるための運動とは,一つの運動又は複数の運動を組み合わせて一定の時間続けて行ったり,一定の回数を反復して行ったりすることによって,動きを持続する能力を高めることをねらいとして行う運動である。
  [例示]
○ 時間やコースを決めて行う全身運動
・ 短なわ,長なわを用いての跳躍やエアロビクスなどの全身運動を続け
ること。
・ 無理のない速さで5~6分程度の持久走をすること。
・ 一定のコースに置かれた固定施設,器械・器具,変化のある地形など
を越えながらかけ足で移動するなどの運動を続けること。

◎ 運動が苦手な児童への配慮の例
・ 短なわや長なわを用いて跳び続けることが苦手な児童には,自分が得
意な跳び方で行い,自分に合ったペースで一定時間連続したり,中断し
ながらでも延べ回数を増やしたりするなどの配慮をする。
・ 一定の時間続けて走ることが苦手な児童には,自己のペースで無理の
ない速さで走り,段階的に課題を設定するよう助言したり,息をしっか
り吐くことや,腕をリズムよく振ることができやすくなるよう個別に言
葉がけをしたりするなどの配慮をする。
・ 一定の動きを繰り返しながら続けて行うことが苦手な児童には,リズ
ムに合わせて動くことができるようBGMを利用したり,ペアやグルー
プで一緒に動いたりすることができるようにするなどの配慮をする。

 

ちなみに、これまでの指導要領と大きく変わった訳ではありません。

・・・これらを読んでいて、

全員が同じ距離を競走して順位を出す大会の方法や、そのための練習としてそれを授業で繰り返す従来のスタイルは、

しっくり来ますか?!

全然合っていないでしょう。

 

確かに「タイムを縮める」ことは、他人ではなく自分との戦いであり、自己の課題の解決になるかもしれません。

でも、それなら、他にも方法があるでしょう。全員に競走を強要するのはいかがかと思うわけです。

 

同じようなことを思う人はたくさんいるはずなのに、

なぜ何十年も、いや百年以上も? ほぼ全国の学校でこのような方法が続いているのでしょう。

代案があれば変わるかも!!

と思って、図を描いてアップしてみました。

 

たたき台にしていただければ幸いです。

 

難聴+発達障害(の様相)研修会 アウトプット

 

これも外国語活動を中心にこの1学期にやってみて良さを感じていたことの一つ。

忙しくなるとかまけてしまうので、確実に時間を確保していくぞ。

 

確かに、「集中して!」ってよく言うけど、それはどうすることか、感覚的なものをあいまいなまま1年生にもよく使っていました・・・

 

私の場合は、なかなか集中持続できない児童がたくさんいる普通学級での指導経験、授業のノウハウが、今の特別支援に生きている。

難聴特別支援をもっと学んだ上で、セミオーダーを編み出せるようにしたい。

 

映画「マルサの女」でのセリフが脳裏をよぎる。

「人格と人格のぶつかり合い」