多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

「心の綱引き」で整理し、「問い返し(揺さぶり)」で深めたい 3年「SL公園で」【善悪の判断】

同僚と職場には、感謝感謝です。

A1【善悪の判断】で、1年生の「それっておかしいよ」(横入りの話)

3年生の「SL公園で」の授業を見せていただく機会がありました。

どちらも、教材研究、指導計画への落とし込み、そして何より学級経営が日々の賜物だと感銘を受けました。

そして、同内容項目でここまで研究できることへの感謝です。

以前には、別の同僚の、1年生の「ダメ」、2年生の「わすれられないえがお」の授業も参観し共に研究しました。

ちなみにどちらもポジティブ教材です。

 

1年生は「横入りする仲良しの友達を見る」「自分に言ってくる」ポジティブ教

2年生『おれたものさし』は「折ったのを自分のせいにされる」「友達のせいにされるのを見る」「まわりもはやしたてる」ポジティブ教

3年生は「さくがあるのにSLの上に仲良しの友達が登るのを見る」「誘われるが自分はしない。やめなよと言いたいが言えない。」「言い返され、それ以上は言えなかった。」女の人が注意してくれ、でも「止められたらよかったね」の言葉が頭に残って帰り道に1人で考える。ネガティブ教材。

1学期には4年生の「全校遠足とカワセミ」の授業も拝見しました。「大切な友達からカワセミの話を聞く」「全校遊びを抜けようと誘われる」「悩むが、思い切って断り、諭す」「2人で全校遊びに気持ちよく参加する」ポジティブ教材。

 

授業参観もさることながら、研究協議やその後のざっくばらんな話も非常に勉強になります。

 

今回後輩と話していて、大きくうなずいた部分の一つはこれです。

「注意する勇気を出すのが難しいからこういう教材を通して授業で考えているのに、その授業のまとめが『勇気が大切』とはおかしくないか。 指導書もそうなっているのはいかがなものか。」

大いに共感!私もそれを打破しようと、「わすれられないえがお」「おれたものさし」を組み立ててきました。

特にA1は「よいと思ったことをする」「(正しいと判断した)自分の信ずるところに従って進んで行う」というところだから、勇気が出ない理由にしっかり向き合って、それを行うことのよさをじっくり考え、感じるべきだと思います。

そして、「勇気を生み出すもの」「勇気が出せるコツ」みたいなものに気付けたらいいと思います。

 

そのためには、葛藤への共感、人間理解が欠かせず、

さらに問い返し(揺さぶり)で「よいと思ったことをするよさ」や「勇気のもと」について深めるとよいと思っています。が、

 

ねらいによるし、児童の実態、発達段階にもよる、という話になりました。

私が2年生としようとしていることは、今回3年生がしようとしていたことよりも難しいのかもしれないと考えさせられました。

 

また、同僚の授業と比較することによって、あくまで私が、今度「おれたものさし」で提案したいのはこれだ、というものに、改めて気づくことができました。

 

まずは「前回の同内容項目の授業とのつながり、それとの積み重ね」

そして、発問と板書の工夫、特に

「心の綱引き」で葛藤を整理し、「問い返し(揺さぶり)」で深めたい、ということ。

 

 

 

 

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2年「おれたものさし」心の綱引き

これと同じように3年の「SL公園で」を考えてみました。(ネガティブのままで)

(下線部が揺さぶり発問)

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3年「SL公園で」心の綱引きと、発問(下線部)

同僚と話していて、「なぜ、何を、しんごは帰り道に考えていたのか」について、再度考え直しました。

今回の場合、「言えばよかった」と言っても実際には難しいし、

女の人が来なければ、言わなくても何も起こってなかったはずです。それでも言うのか、自分だったら言えるのかと私自身が自問自答しました。

しんごもそうだったのかもしれないなと思いました。

「勇気を出して注意すればよかった」と主人公は思っただろうし、そうすればよかったねというまとめになりがちだけど、

この教材の場合、それって綺麗事じゃない?

冒頭に同僚と共感した部分が、頭を再度よぎります。

 

 

だから、その自問自答(でも、でも…)に、揺さぶり発問としてみんなで向き合ってみたらいいのではないかと思い、構想してみました。

 

いつか3年生を受けもったら、やってみます!!

 

授業公開まで20日!

 

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