多趣味おばちゃん 小学校教員のメモ

気が合う人、教育について語り合おうぞ!学習ソングも作曲中。

道徳科の内容22項目を読み直してみる 4・5

4 個性の伸長

〔第1学年及び第2学年〕 自分の特徴に気付くこと。

〔第3学年及び第4学年〕 自分の特徴に気付き,長所を伸ばすこと。

〔第5学年及び第6学年〕 自分の特徴を知って,短所を改め長所を伸ばすこと。

 

(中学校) [向上心,個性の伸長] 自己を見つめ,自己の向上を図るとともに,個性を伸ばして充実した生き方を追求すること。

 

 

 

・「長所を伸ばす」といっても、ある特徴は、見方によって、長所にも短所にもなりうると思うんだけどなあ。

「でしゃばり」は「自己主張ができる、人前が得意」

そういう変換表もあったあった。

http://rakurakumom.com/so/dL70sG5k#/main

 

・だから、「短所を改め長所を伸ばす」っていっても、しっくりこない。

「強みを見出す」という代案はどうかな。

・でも、100人いて100人ともが「改めるべき」と思う、自分でもそう思う特徴がありそうだ。例えば、人をすぐいじめるところ。すぐ暴力を振るうところ。

・中学校からは 「個性の伸長」だけでなく[向上心,個性の伸長]となるんだね。

・「個性を伸ばして」といっても、学校教育でそこを重視して実践している人は多数派とは言えない。システム的に画一的にならざるを得ないところがあるのでは。

 

・「自己の向上を図る」「充実した生き方を追求する」…うんうん、ごもっともです。生徒が「自己の向上を図る」「充実した生き方を追求する」ために、宿題はせず、趣味を追求していました、と言ったら、どう切り返そうか。。。

 

 

 

5 希望と勇気,努力と強い意志

〔第1学年及び第2学年〕 自分のやるべき勉強や仕事をしっかりと行うこと。

〔第3学年及び第4学年〕 自分でやろうと決めた目標に向かって,強い意志をもち,粘り強くやり抜くこと。

〔第5学年及び第6学年〕 より高い目標を立て,希望と勇気をもち,困難があってもくじけずに 努力して物事をやり抜くこと。

 

(中学校) [希望と勇気,克己と強い意志] より高い目標を設定し,その達成を目指し,希望と勇気をもち,困難や失敗を乗り越えて着実にやり遂げること。

 

 

・「自分のやるべき勉強や仕事」とは、どんなことでもしっかりと行うべき?理不尽に決められたことでも?だれが言ったことでも?

「勉強」という言葉が入っているとは、改めて気付いたよ。

 

・「勉強」とはどんな勉強?机の上の勉強のことだろうけど…遊びも勉強のうち、手伝いも勉強のうち、親の飲み会についていくのも人生勉強のうちだと言えば、それも勉強?

・「自分でやろうと決めた目標に向かって,強い意志をもち,粘り強くやり抜くこと」なるほど、納得です。でも、学校では、自分で目標をもたせるよりも目標が決まっていることの方が多いし、自分で決めたとしても、枠の中、レールの上で何となく定められたものに沿って決めるものが多いと思う。

 

・「強い意志」「粘り強くやり抜く」…これって、「努力とは無理矢理やるもの、こつこつやるもの、大変なことや辛いことを乗り越えるもの」というイメージに結びついていて、それを植え付けるものになっていない?

確かにそうやって何かを成し遂げた人もいるし、それが必要なこともあるけれど、

「好きで、楽しくて、夢中で、自然に頑張れる、やり抜ける。そんなに辛くない、大変だと感じない。努力していると感じていない。」そういう人の伸び方は半端ない。

「『Have to』より『Want to』」とよく言われるのはこのこと。学校は『Have to』中心社会。大変なことはロボットやAIがやれるだけやるこれからの時代、もっとWant to』に光を当ててもいいのではないかという意見が多くなると思う。

 

・「困難があってもくじけずに 努力して物事をやり抜く」とは、どんな場合でも?諦めた方がいい場合もあるのでは?

 

・「希望と勇気」かあ。きらきらしてるなあ。私の心、曇ってる?!荒んでる?!笑

 

 

追記2019/08/30

 

・「克己」という言葉が入っているんだね。「弱い自分に勝つ」ということだけど、「勝つ」ということは、「負ける」自分もいるということ。

負ける自分に勝つ自分がいる。「二人の自分で話し合う。折り合いを付ける」の方がしっくり来るんだけどなあ。